高血圧、高脂血症、糖尿病、メタボリック症候群、心臓病(心不全、狭心症、不整脈、弁膜症など)、睡眠時無呼吸症、禁煙指導 など
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近年、重症の糖尿病合併症で苦しむ方が激増していますが、それらの症例の中には、10年あるいは、20年前に「糖尿病の気がある」とか「境界型」であるとかいわれて安易に放置された症例が少なくありません。糖尿病の早期~中期は自覚症状が少なく、境界型(糖尿病と正常との中間)の方や、発症早期の2型糖尿病の方は、食後だけ血糖値が上がる『食後高血糖』という状態になるため、空腹時血糖値は正常範囲内であることが多く見られます。空腹時の検査だけでは、症例を見逃すことにもなりかねません。そこで75gOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)を行うことで早期診断が可能となります。
75gOGTTとは
対象になるのは、主に糖尿病が疑われ、HbA1cが5.5~6.5%以下の方です。75gのブドウ糖が溶けた水を飲んでもらい、その後の血糖値や血中インスリン濃度の変動を調べます。この目的の一つとして、正常型、境界型、糖尿病型を診断することと、もう一つは、血糖が著しく高くない2型糖尿病の方で、インスリン抵抗性の評価とインスリン分泌能の推定を行うことです。
※検査が受けられない方は
*1型糖尿病
*糖尿病ケトアシドーシス
*空腹時高血糖値
*感染症状のある方
などは代謝異常の増悪を引き起こす恐れがあり、原則として除外します。
検査方法
1..まずはじめに空腹の状態で血糖測定と血中インスリン濃度測定、検尿を行います。
2.次に75gトレーランGを飲んでもらいます。
3.飲み終わった時間より30分、60分、120分で血糖測定と血中インスリン濃度測定を行い変動を調べます。
※注意事項
検査前日のアルコールの多飲や検査中の運動は、検査結果に影響が出る可能性があり、正確な検査結果が得られないことがあるので禁止としております。
1..検査前、長期に糖質摂取が少ないと、インスリン分泌能が低下し、負荷後血糖が高値となるため検査実施前の3日間は炭水化物を150g以上含む食事を摂ることが必要です。
2..検査の10~14時間前から絶食とし、検査終了まで水以外の摂取は禁止とします。
3.トレーランGを1本飲んでもらいます。
4.検査中はなるべく安静を保ち、検査中は禁煙とします。(喫煙は糖代謝に影響を及ぼします。)
当院では予約で行っています。
検診でHbA1cが高めと言われた方、糖尿病と診断されていないが、血縁に糖尿病の多い方は検査をお勧めいたします。
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血糖値の検査
血糖値は、生活の様々なことに影響され常に上がったり下がったりと変動しています。よって、血糖測定器で出る血糖値の結果はその瞬間の値を示しています。 食事してからの時間で大きく変動してしまいます。ですから、この数値のみで血糖の良し悪しを判定するのは難しいことになります。 たとえば、前日の夜からお食事を抜いて測定すればそれまでの血糖値が高くても(血糖のコントロールが悪くても)、低めの数値が出ますし、血糖が安定してコントロールがよくても、食事してすぐに血糖を測ると、高めの数値が出ることになります。 そのため、測定した時の状態によって「空腹時血糖値」「食後血糖値」「随時血糖値」など、名前が変わります。
グリコヘモグロビン検査(HbA1c:ヘモグロビン エー ワン シー)
HbA1cは血液中で酸素を運ぶ「ヘモグロビン」とブドウ糖が結合した物質で、過去1,2カ月の血糖コントロールの状態がわかります。長期間の血糖コントロール状態がわかることで、糖尿病治療の貴重な情報源になります。
そのメカニズムにつき簡単に説明します。
血糖の高い状態が長期間続くと、血管内の余分なブドウ糖は体内の蛋白と結合します。この際、赤血球の蛋白であるヘモグロビン(Hb)とブドウ糖が結合したものがグリコヘモグロビンです。このグリコヘモグロビンには何種類かあり、その中で糖尿病と密接な関係を有するものが、HbA1cです。
ヘモグロビンは赤血球の中に大量に存在する蛋白で、身体の隅々まで酸素を運搬する役割を担っております。赤血球の寿命はおよそ120日(4ヶ月)といわれています。赤血球はこの間ずっと体内を巡って、血管内のブドウ糖と少しずつ結びつきます。高血糖すなわち余っている糖が多ければ多いほど結びつきが増えグリコヘモグロビン(HbA1c)も多くなるわけです。したがって血液中のHbA1c値は、赤血球の寿命の半分くらいにあたる時期の血糖値の平均を反映します。すなわち外来で血液検査をすると、その日から1~2ヶ月前の血糖の状態を推定できることになります。(正常値は、4.3~5.8%で、6.1%以上であればほぼ糖尿病型と判断して良いことになっています。)
*HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)が変わります!
これまで、日本糖尿病学会では、2012年4月1日よりHbA1cの表記を日常の診療において国際標準値(NGSP値)を使用することの決めました。したがって、これまで使用していた数値(JDS値)よりおよそ0.4%高くなります。
したがって、糖尿病の診断基準や血糖管理の指標や評価も、それぞれ+0.4%シフトして考える必要があります。
○新しいHbA1c値(NGSP値)が6.5%以上の場合、糖尿病型と判定し、糖尿病が強く疑われます。
【血糖コントロールの指標と評価】コントロールの評価とその範囲:
当院では血糖値、HbA1cともにその場で結果をお話しできるよう装置を用意しております。
血糖(HORIBA アントセンスⅢ) HbA1c(SEIMENS社 DCA バンテージ )